TENANT

「こんな時だから」が好きじゃないby.So Ohashi

2020.03.09

TENANT

  • BLOG

SHARE:

新型コロナウイルスの感染拡大で日々世界は大きなうねりの中。「社会問題」と言われるものがここまで直接的に自分の生活に影響してくることって生まれてから初めてかもしれない。じゃあ「社会問題」って何?と思った。

 

平日は自宅と会社の往復。帰ってPCで編集などをする。土日は自宅とスタジオの往復。メンバーや友達と飯に行ったりする。最近ずっとこんな感じの生活。

 

人間は輪の中にいたがる。世界や社会は広すぎる。手の届く範囲のものごと、会える距離にいる人。どこかに囲いを作って、その中で絆を感じたり生きがいを認識したり、幸せを享受することが人にとってはたやすい。大学のサークルや会社もそう。スマホの画面の中もそう。フォローしている人の情報が入ってくる。

 

今まではなんとなくそうやって、最寄り駅から決まった曲がり角を曲がって家に帰るみたいに、広い社会でも示し合わせたみたいに「すみか」に戻り暮らし続けてた。

 

コロナの件で人々が今までよりその「範囲外」に目を向け始めたような気がちょっとする。電車に乗れば周りの人がマスクをしているか確認する。トイレットペーパー売ってないから、買い占めたの誰だよって想像する。隣人のモラルについて考える。あの人実はやばい人なんじゃね、とか。色んな憶測のリツイートが壁の上を超えて目の前に転がってくる。

 

消費者として思うことは「想像力を持とう」ということ。僕らは何にも前に社会に生きている。明日の飯が食えなくなる人のことがリアリティを持って伝えられる。

 

情報や電波は届く先を選ばない。けどそれ自身が見えない壁を日々生成している。社会は小さい国ばかりだ。壁を超えて物資を届けたり、正しい情報を正しく伝えたり、普段買わないものも買ってみたり、予防しながらでも、遊べる時は遊べばいいし、経済を回す意識を持ってみたいと思う。

 

供給側(社会人として、バンドマンとして)思うことは自分のやるべきことに集中しようということ。イベント中止の流れから配信ライブで代替えするアーティストが出てきているけれど、それでも観てもらえ感動してもらえるのはアーティストの力だし、それで何かしらのパワーが届くなら素晴らしいことだなと思った。

 

予定されていたイベントがなくなることで間違いなくどこかに損害は出る。カルチャーを発信しているライブハウスが潰れたりしていくと、そこで作られるはずだった機会は失われてしまう。もちろん経営ありきだけれど、ライブハウスが存在している命題は人々の興奮や感動を呼ぶことであり、カルチャーの潮流を支えること(知ったような事を言って申し訳ないのですが、自分の好きなハコのオーナーさんはみんなそうだと思う)。イベントの中止や延期を発表したアーティストが惜しく残念に思うのは、そこで自分たちが届けられるはずだったものを信じているからだと思う。だからアーティストはこういう時こそいい作品産も。少なくとも自分はそういう気持ちで日々のスタジオに行きたいと思っています。「こんな時だから」という言葉にはだいたいマイナスな続きがあるから好きじゃない。そして友達、こんな世の中がぶち上がる曲書いてくれよって思う。色んな場所や人、ビジネスが間に入って今があるけどカルチャーを作るのは本質的にアーティスト自身だ。甘えるときではないし、自分を見つめ直すときであると思う。

 

アーティスト自身が強くなり、強くあるべきだと思う。揺らぎをまた別の揺らぎが揺すり返すような社会に、どんな波をもたらせるのかと問う。なんかやれないかな、具体的な方策が出てこないの情けないなって思っているけれどそれに気づけるようなきっかけであっただけ良かったのだと思う。SALONでも微力ながらできることがあればと考えていますが、それが誰に対してなのか、何を解決すればいいか少しまだ見えていません。

 

どっかで必ず誰かが苦しんでいるけど、でも今ここで楽しいことがあったなら笑わない理由はないし、そういう風に人びとが想像力をちゃんと持ちながらもポジを蔓延させる意識が、コロナがあってもなくても大事な気がする。世の中にとって。

SALONロゴ

隣の畑にすごい発見が落ちてるかも。
SALONは「クロスカルチャーな人達への刺激」であり、
「出入り自由なコミュニティ」であることを目指します。

What's SALON ?
SALONイメージ画像
ページトップボタン