• HOME >
  • FEATURE >
  • 【FEATURE】数珠つなぎインタビュー#2 Tsugumi Akimitsuからズカイのマンクモへ。
2017.04.13

【FEATURE】数珠つなぎインタビュー#2 Tsugumi Akimitsuからズカイのマンクモへ。

Tsugumi Akimitsuからロックバンド ズカイのフロントマン マンクモへ。
今年2月にリリースしたばかりの
ミニアルバム『スポットライトの裏側から』の制作秘話をはじめ
表現すること、吸収すること、人を信じること・・
22歳の等身大の彼に世界はどう映っているのか、探りました。

 

Tsugumi Akimitsu(以下Tsugumi):
今回はFEATURE対談企画 第2回目ということで
私からマンクモへのバトンなんですけれども。
まず自己紹介をお願いします。

Allancmo:緊張しますね〜。

Tsugumi:まあ、食べつつリラックスしてやりましょう。
(対談は堀江のカレー屋さんにて食事しながら行いました。)

 

 

Allancmo:萬雲脩也(まんくも しゅうや)と申します。
歳は22歳・・・94年生まれ・・・

Tsugumi:若い・・・普段は何してるんですか?

Allancmo:フリーターしながら細々と音楽活動を・・・
ズカイというバンドをしていまして、
それを通していろんな人に出逢って助けられながら生きてます。

Tsugumi私がマンクモと出逢ったのが2015年の年末の・・・
Coughsが企画した忘年会のときで、想くんが連れて来てて。
その年の年越しも一緒にしたんだよね!想くんと3人で。

 

 

 

Allancmo:そうそう。

Tsugumi:あのときに仲良くなった・・・って勝手に思ってて(笑)
それから2016年の年末まで・・・1年間(マンクモに)潜伏期間があった気がするんだけど・・・

Allancmo:あ〜そうっすね!

Tsugumi:ずっと会ってなくて。で2016年の終わり頃に突然、マンクモから連絡が来て・・
ジャケットの制作依頼がね・・・!それで、あ、音源出すんだ!って知って。
この1年は準備してたんやなあって印象なんですけど・・どうでしたか?

Allancmo:そうっすね、ちょうどその2015年の年末あたりにひとり暮らし始めて、
そっから慣れるまでがいろいろあったんですけど・・・
メンバーが決まらんかったりして。

Tsugumi:へえ?それまではズカイ何人だったの?

Allancmo:それまでは3人。ドラムがずっといない状態で。
大学生で割とダラダラ活動してたんすよ。

Tsugumi:今オリジナルメンバーは今いるの?

Allancmo:オリジナルはベースの人見だけっすね。
ズカイの生い立ちとしては前の辞めたギターが
ベースとドラム連れて来て、ギターとドラムが抜けて
釣った魚の1匹(ベース)が売れ残ったみたいな(笑)

Tsugumi:(笑)私の印象としては2人(マンクモと人見)はめっちゃ仲が良い。

店員:お待たせいたしました〜。

Tsugumi:・・・あ、ちょうど今カレーがきました。

 

メンバーとは本気で言い合う。
おれのことを「見てやらな」みたいな感覚が強い。

 

撮影のときとかも2人のじゃれ合いが微笑ましくて・・・
口で発する言葉はトゲトゲしてて口論してるのに、なんか身体では触れ合ってるみたいな。

Allancmo:いや〜でもほんまにアイツとは本気で言い合ってますね。
何回も怒られてるし。互い互いに言い合ってます。

Tsugumi:マンクモにとってどういう存在なの?
着いて来てくれる子分みたいな?

Allancmo:そうっすね。いやでも、僕が子分なんですけどアイツ的には
多分おれのことを「見てやらな」みたいな感覚とかが強いんすよ。
あのメンバーはみんなそうっすね。

 

Photo by Tsugumi Akimitsu

 

Tsugumi:確かに、(ギターの)加藤くんとかも
ほんとにマンクモのことめっちゃ大事に思ってるんだろうな〜って感じる。
今後のズカイの方向性というか、これからどうやって行きたいな〜とかは?

Allancmo:もう売れるのみっす。

Tsugumi:うん。この制作期間の1年とか、アルバム出してから最近は
環境が変わったような印象があるんだけどそのあたりはどう?
まあ、想くんによる影響も大きいのかな?

Allancmo:ありますね。

 

あんまり話してもわかってもらえないから、
音楽にのせて自己表現するっていう気持ちが僕は強い。

 

Tsugumi:バンドもだけど最近はソロ音源が出ましたが。
(TENANT住人としても部屋を持ち
初回の投稿でソロプロジェクトAllancmo名義で新曲を披露

♫ In My Eyes -私の目には-/ Allancmo

ソロとバンドでの作品はどう区別してるの?自分の中で違いは?

 

 

Allancmo:ソロの方がより今の自分らしさを出してます。
ズカイやとほぼほぼ色決まってるみたいなのあるし、
やっぱり世に出す曲もメンバーと話し合ってるんで
決定権は僕にありますけど、1人でやってるのとは全然ちゃいます。

高校の頃コピーバンドしてたんすけど、そのときはピンボーカルやったんです。
ギターも持たずマイクだけ持ってて。
でもある日くるりを好きになって、
ギターを持って歌うことにハマって今のスタイルになったんすよ。
でもまあ元がピンやったから、そっちの方がいいなって思うときもたまにあるんで。

 

 

Tsugumi:いわゆる自分の音楽活動のスタート地点で
やってたことをソロではできるということで、
自由ではありながらも1人でつくるから・・・

Allancmo:すべての責任は自分にありますよね。
まあバンドの曲も歌詞も自分で書くんでほぼ自分が責任とります。

Tsugumi:どんなときに曲つくるの?
つくろうって思ってつくる?常に生まれてるもの?

Allancmo:感情のグラフがあるとするじゃないですか?
それがウィ〜ンって荒ぶるときとか・・・。
けどまあ、そんなこととは別のときもあります。
メロディーはメロディーだけで出てくることもあるし
メロディーと歌詞一緒に出てくることもあるし
歌詞だけというか言葉だけのときもあるし。

Tsugumiどんなときにどれかっていうのは分析できてたりするの?

Allancmo感情がガッと動いたときは歌詞の方が先に出ますね。

Tsugumi言いたいことがあるから言葉が先に出て来てしまう。

Allancmo:そうでしょうね〜。
なんで音楽やりたいかって言ったらやっぱり
聴いてもらいたいからとか、自分がつくるものが良いとか
いろいろあると思うんですけど
結局、あんまり話してもわかってもらえないから、
音楽にのせて自己表現するっていう気持ちが僕は強いっすね。

Tsugumi:それは音楽じゃないといけなかった?
例えば、言葉をつづるというやり方でもできたかもしれない。

 

 

 

Allancmo:詩とかですか?そんなんでもありですね。
でも自分の感情の振れ幅がガッと広がったとき、ただただ言葉にして読み上げるよりは
その言葉たちが何か音にのって聴こえてくる方が、支えになったり
自分にとっては薬のようになるから・・・

Tsugumi:やっぱり音楽だったから受け取りやすい、効き目になるような・・・?

Allancmo口ずさめることによって精神的ストレスへのリハビリになる。
僕にとっては音楽にはそういう役目がめちゃくちゃあるから。

Tsugumi音にのせて言葉を発することで自分自身への薬になるんだ。
私『お日様、さようなら』って曲がめっちゃ好きなんだけど・・・
なんか誕生秘話というかエピソードとかある?

 

♫  お日様、さようなら / ズカイ

 

Allancmo:あれはもともと加藤が僕に
「こんなんどう?」っていろんなリフを送って来て
僕は基準が結構高いから突き返すことが多いんですけど
15〜20個くらいでようやくヒットして。
それで良かったやつのコード教えてもらって、
そこから広げていったかんじっすね。
元々それありきで、ちょうどそのタイミングで思ってたことを歌詞にして。
そういうかんじで生まれました。

Tsugumiさっきの制作過程の話とはまた別の手法になるんだね。

Allancmo:ほんまっすね!いちばん特殊な方法でできました。

 

 

Tsugumi:バンドだからできた曲。
私、音楽のことは全然わからないし専門的なことの知識はないんだけど
出逢った頃のマンクモと今のマンクモってなんか見違えったかんじがする。
スタンスというかかんじは変わんないだけど、なんか一山超えて来た感みたいな(笑)
それは人としてなのかもしれんし、ミュージシャンとしてなのかもしれんし。
って密かに思っていて、ひとつの作品を背負って自信もつけて来たような。

Allancmo:自信・・・。
個人的には自覚ないっすけどね。

Tsugumi実はメンバーに会ったのがマンクモに出逢ってから1年後だから
ズカイの一員としてのマンクモを知ったのが最近だったからかな。

Allancmo:(店員に向かって)すいません〜。シャンディガフお願いします。

 

明るみにはきっと裏側が存在する

 

Tsugumi:アルバムの全体的なメッセージとかある?

Allancmo:基本サウンドが柔らかいから
そういう優しい柔らかいかんじに聴こえがちかもしれないけど
本当はそうじゃなくて、誰でもそうかもしれないんですけど、
意外とツラい気持ちしか歌ってなくて
そういう意味で『スポットライトの裏側から』っていうタイトルにしました。
明るみにはきっと裏側が存在するんです。それが全体を通してのテーマ。

Tsugumi:そういう部分が安心を与えるのかも。
みんなそうだよね、あるよね、みたいな。

 

 

Allancmo:僕、結構自分のこと普通って思ってるんですけど
あんまり普通じゃないよって言われる・・・
でもほんとは常識的で一般的やから・・・

Tsugumi:モラルはあるけど普通ではないかもね。(笑)
もちろん人に迷惑をかけるタイプじゃないけど・・・

 

同世代の入信は作品にするほどの衝撃があった。

 

Allancmoソロであげた曲の中の最後にメッセージがちょっとあって・・・
先日話題になった、ある宗教に入信して
出家してしまった女優さんがいたと思うんですけど実は僕と同い年で・・・

同世代であんな風に世間を巻き込んで騒がせてるのを見て割と衝撃受けて。
そのショックを訴えるにはああいう曲が合ってると思って入れたんすよね・・・

Tsugumi:あのニュースにはどういう風に衝撃を受けたの?
「出家」というものが自分にとってかけ離れた世界だったからとか?
同世代なのにそんなことになるんだっていう自分とのギャップのような?

Allancmo彼女が同世代ということがいちばんショックだったのかも。

Tsugumi作品にするくらいの強烈なインパクトがあったと。

Allancmo:僕にとっては、信仰宗教のあり方がわからないというか信じてないというか。
ああいうのって絶対的に信じれるものがあるから良いわけじゃないですか、多分。
僕らみたいに無宗教の人らって身近にいる年上の人とか恋人とか、
そういう人たちに信仰を重く置くから人間って心が忙しいというか
絶望して自分の命を絶ってしまったり・・・
宗教って日本にはあんまり馴染みがないから、みんな引いたかんじで見はるし
ああいう絶対目に見えへんものを信じてても真実は誰もわからへんし、
信じといたら絶対裏切られる事はないかもしれんけど
神が上から出てきて「そうじゃないで〜」って言って来たりはせえへんから。
・・・って思ってたんですけど、あ〜それを選んじゃったんか〜みたいな感覚。

Tsugumi:それは同世代として心配ってこと?
それでいいの?みたいな。

Allancmo:そうっす。

Tsugumi:たしかに・・・私たちは特に、いわゆる宗教団体に依存してるわけではないから
そういう見方をしちゃうけど、身近に先輩とか個人で信用してる人がいたとして
この人がいるから大丈夫、この人のためにがんばろうみたいなことも信仰やなって感覚は全然あるし。
でも人は変わるし、いつまでもその人に心を依存してるわけではないから
そういう宗教ってかたちになるともしかしたら危険なのかもしれない。そうじゃなくなったときが。

Allancmo:ああ〜なるほど。

 

 

Tsugumi:自分の心の置き所みたいな人物はいるの?
信仰とまでは言わずとも。

Allancmo:・・・。

Tsugumi:自分?(笑)

Allancmo:そうっすね!ちょうどいなくなっちゃいましたね・・・。
自分のことすごいわかってくれてて
信仰とまでは言わなくとも心がそっちに持ってかれるくらいな子は
昔の恋人にはいたけど、今となってフタ開けてみれば若かったな〜みたいな。

Tsugumi:大人になったという見方もできる?

Allancmo:よく言う、死ぬ程泣くくらいの恋してましたね。あの時は。

Tsugumi:そうやって誰かに依存しすぎたり、期待しすぎたりっていうことがなくなったのは
自分自身が自分のそういう存在になったから?

Allancmo:う~ん。そういう期待やいろいろって見事に外れたり
裏切られたりっていうのはあるじゃないですか?
でも話上手い人とか聞き上手な人?にはのめりこんじゃうかもしれないし・・・う〜ん。

Tsugumi:そういう人に出逢えばまたわからない。人によるのかな?

Allancmo:う〜ん。他にそういう存在が在る方がいいんでしょうけどね・・・

Tsugumi:欲しい?

Allancmo:う〜ん。現れないで、欲しい。かな。

 

いろんなものが自分の中でミックスジュースみたいに混ざって
飲んでみたら違うものが出来上がってるみたいなものが僕。

 

Tsugumi:そういう影響されすぎない、
揺るがない自分を持ってるっていう強さがマンクモにはあるような気がするけど。
結構若いのにすごいな〜って思う部分。
割とやっぱり揺らぎやすい年齢なのかなって、私もそうだったし・・・
もちろん目標とか核になる部分はあったけど良くも悪くも吸収しやすい年齢というか。

Allancmo僕的にはここまでくるのにいろんなものを吸収してきてて
未だに誰かに憧れてるっていうのが強いんです。
だからずっといろんなものに影響されてて、
(TENANTの記事に書いた)あの想さんのタバコの理論とかもそうだし
いろんなものが自分の中でミックスジュースみたいにぐちゃぐちゃになって
飲んでみたら違うものが出来上がってるみたいなものが僕なんです
影響はされたい、もっと吸収していろんなことを知りたい派です。
そうしないと同じところでサイクルが回ってしまう。
そうならないようにしてます。

 

 

TsugumiじゃあSALONを通してとかもあるかもしれないけど
いろんな人に出逢って、良い影響を受ける環境が身近に広がって来てはいるんじゃない?

Allancmoコナカさんの記事にあがってたアートの話とかかなり発見ありましたね。
ペースは遅いけど本とかも読むようにしてますね。

Tsugumi:意外だ。マンクモのイメージ、何にも混ざらない、
すべてはじき飛ばしてしまうソーダみたいなイメージだったから・・・
バチバチ・・・!シュワ・・・!パーーーーン!みたいな。

Allancmo:(笑)でもミックスジュースにも絶対合わない味ってあるじゃないですか
これ入れたらアカンみたいな。そういうのは自分で判断してるのはあります。
結局、自分の中身はちっちゃくても既にあって、
それに合うものを取り入れてどんどんデカくしてるのかもしれないです。
本でも何でも自分に合わんものに出逢ったらそれ違うってなるんやとは思います。

Tsugumi:自然と溶け合うようにして、相互作用が起きて生まれてるミックスジュース・・・?

Allancmoそれも合わんと思ってたものが時間を経てどんどん自分の核が変わって
合うような味になっていくっていうパターンも音楽ではありますね
音楽の好みも、昔やったら絶対聴いてなかったもの今は聴いてるってこともあるし
自分の中でも移り変わってるんで。
昔やったらメタルとかめっちゃ聴いてて。

Tsugumi:今とはかけ離れずぎてる!

Allancmo実家のお風呂でウワアアアーーーーって練習してたり(笑)

Tsugumi:漫画の世界やね・・・(笑)

Allancmo:(笑)遅刻しそうなときとかもイヤホンでガーー聴きながら
チャリをガーー漕いでたり・・・そんな生活してました。
それから出逢った人によっていろいろ趣味も変わって行って。

Tsugumiこれからどう変化していくか未知すぎて楽しみやなって思った。
どうなりたいとかは?夢とか?ビジョン?

Allancmo:めっちゃ大きく言ったら、僕、寺山修司みたいになりたい。
そんな詳しくないんすけど、何でもしてはるじゃないですか。
だから基本音楽ベースに何でもやっていきたい。
詩なり、映画とか撮ってみたいですね。

Tsugumi:たしかに、あんまり表現の幅っていうものを
制限しない方がらしくいられそうだよね。
TENANTっていう部屋に住んで
何かしら表現していくことになりますけど・・・
どんなことしていくんでしたっけ?
毎回音源を発表するの?

Allancmo:いや、音源は毎回は出さないですね。作り込むんで。
昔ブログしてたみたいに、思った事を思ったときに書いていくかんじですね。

Tsugumi:それ結構、需要あると思うなー。なんかマンクモの頭の中のぞきたくなる。
知りたい。私は結構興味あるな〜。掘れば掘るほど思う。

 

 

Allancmo:最近やったら、同世代が大学卒業したり就職したりで
そういうシーズンだからこそ書きたくなることありますね。
それはもうそういう文章でも書きたいし、曲としても書いてるし
TENANTではそうやってどんどん更新していきたいです。

Tsugumi:いいね。楽しみ!
どんどん話聞いていきたいんだけど
ボリュームがかなりありそうなんで・・・
またこんなかんじでカレー食べに行きましょう(笑)

皆さんに何か一言、言いたいことある?

Allancmo:・・・・。
(30秒経過)あっ、おれ、つぐみさんに言いたいことあって。

Tsugumi:・・・!なに????

Allancmo2017年の最重要人物って言ってくれてたの、
ありがたいことなんですけど
それやったら17年で終わっちゃうじゃないですか!

Tsugumi:(笑)いや、ちがうよ!それは今後の未来を見越して、
今年、今のうちに注目しといてよっていう意味!
今ほんとにみんなに知って欲しい人だから言いました(笑)
次のインタビューもバトン形式でつないでいくんで、
そのときに沢山話したいこと、話してもらって・・・

シャンディガフを飲み干したところで
フィニッシュということにしましょう〜。

ありがとうございました!

Allancmo:ありがとうございました!

 

 

ズカイ
この世にね、本当の大人なんていないんだよ。と歌うインディーロックバンド
Vo.  マンクモ Gt.  カトウ Ba. ヒトミ Dr.  イグチ
2013、夏結成。
2016、夏の終わりにフルメンバーに。
’16 初夏に気仙沼にライブをしに行った。
’17 2月中旬に5曲入りのミニアルバムを自主制作で発売。

​Text:Tsugumi Akimitsu
Photo:タツミヒカル