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2017.09.14

【TENANT 203】#5 改札前のカップルは今日も虚ろにハグをする

死にそうで死ねない、そんなことばかりある。そのまま死んでしまった方が、楽なんじゃないの?ってなる。なるだけで、きっと死んで天国に行ったって何にも楽しくないのかもしれない。(そう、こんな明け方からTOO YOUNG TO DIEを見てしまったからこんなこと考えるのか、きっとそうだろうな)

夏のことを考えるとき僕は何よりも小学生のあの頃を思い出す。たまに、小学校の前まで行くと尚、思い出す。なぜか朝早くに起きて、そう夏休みなのに。なぜか学校に行き、プールに入った。水泳は好きなほうだったので、別に苦でもなんでもなかった。思い出す。ビシャビシャの髪。サッパリ感。夏の日差し。負がない全くの素直さ。十字路、信号の前で僕たちはたむろする。友だちといい感じになってる女の子をジロジロ見たり、一緒に帰れよって仕向けたり。僕は考える。僕の愛しいあの子はどこにいるんだろう。空に描くのさ。綺麗に微笑む君。ヤダなぁ。イタいよなぁ。そんなことはわかってる。でも、ドラマのワンシーンのようにふと、君のことを思い出すんだよ。これはすごく自己的なことだから、誰にも話さないね。ぜったい。帰れば、きっとそうめんが昼飯なんだろう。もう食べ飽きた。帰ればすぐにポケモンでもしよう。あいつを育てたいのさ今日は。

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あれから何年のときが経ってしまったのだろう。

僕らが大人にならされたのはなぜだろう。時が経ち、僕の身体が成長してしまったから?なのかもしれない。

今では明るいアツアツになったコンクリートの上を歩くことはほとんどなく、

夜も涼しくなり、少しひんやりともしたコンクリートを歩くだけの毎日で。

トキメキや、キラメキがぼくの中から消えた。あぁ、とっても大事な感情だったのになァ。

なんてことだ。これだから大人は。別に俺は大人になんかなりたくなかった。でも、自由が欲しかったのもそう。自由にも責任がいる。そんな正論じみた答えなんて別にいらない。俺が想像してた大人ってこんなものなのか?理想の大人ってなんなのか?

夏が、あの風景が、僕を考えさせる。そういう風に。